ブラジル国営ペトロブラス、人員削減計画を承認
ペトロブラスは1953年に設立されたブラジルの国営石油会社である。
のロゴ(Getty-Images).jpg)
ブラジルの国営ブラジル石油公社(ペトロブラス)は3日、取締役会が約1100人を対象とする新たな任意退職制度を承認したと発表した。
同社は声明で、「財務的影響は退職制度が有効になる時点で財務諸表に計上される」と説明し、任意退職は2026年を通じて実施される見通しだと付け加えた。
ペトロブラスは1953年に設立されたブラジルの国営石油会社である。本社はリオデジャネイロにあり、正式名称は「Petróleo Brasileiro S.A.」という。
設立当初は国内の石油資源の開発とエネルギー自給の実現を目的として設立され、長年にわたりブラジル政府が石油・天然ガス産業を独占的に支配してきた。
1997年に石油市場が自由化されてからも、ペトロブラスは依然として国内最大のエネルギー企業として中心的な役割を担っている。
同社は探鉱・採掘・精製・輸送・販売までを一貫して行う垂直統合型企業であり、特に深海油田開発の技術力で世界的に高い評価を受けている。
ブラジル沖のプレソルト層(深層塩層)油田の発見と開発は、同社の技術的成果の象徴である。一方で、2010年代には大規模な汚職事件に巻き込まれ、政治家や企業幹部を含む汚職構造が明るみに出た。
以後、経営改革やガバナンス強化が進められている。現在もペトロブラスは、ブラジル経済とエネルギー政策において極めて重要な位置を占めている。
