ペルー税関、「違法金鉱山」向けの水銀4トン押収

水銀は環境規制の対象となる有毒金属だ。
南米ペルーの金鉱山(Getty Images)

ペルー当局は24日、違法な金採掘に使用される目的で輸送されていたとして、ボリビア向けの水銀約4トンを押収したと明らかにした。

それによると、税関当局SUNATは砕いた岩のコンテナに隠されていた水銀を発見・押収したという。

水銀は環境規制の対象となる有毒金属だ。

SUNATは声明で、「水銀が自然の状態のまま、輸送物に偽装されて運ばれていたことを確認した」と述べた。

この貨物は港で押収され、メキシコから輸入されたものだという。

環境調査機関(EIA)によると、南米アマゾン地域で違法な金採掘が横行する中、今回の押収量は南米地域で過去最大規模とみられる。

ペルーは世界屈指の銅・金生産国であり、ここ数年の価格高騰で大きな利益を得ている。金の価格は今年これまでに28.5%上昇、史上最高値を更新した。

鉱石に含まれる金・銀などの金属は水銀と混ぜ合わせると鉱石から溶け出し、アマルガムをつくる。そのアマルガムを強く熱することで水銀が蒸発して金属だけが残る。

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