◎カスティジョ前大統領の支持者は議会の解体とカスティジョ氏の解放を求めている。
ペルー当局は11日、カスティジョ(Pedro Castillo)前大統領の罷免に抗議するデモ隊が南部アンダワイラス(Andahuaylas)の空港を襲撃し、少なくとも1人が死亡したと発表した。
ソーシャルメディアにはアンダワイラス空港から煙が立ち上る写真が共有されている。
政府報道官は声明で、「空港ターミナルで警察官と空港職員50人がデモ隊に取り囲まれた」と報告。そのうち何人かが人質に取られたという。
カスティジョ氏は7日、議会を一時的に解散し、「特別緊急政府」を設置するとテレビ演説で発表したものの、議会の弾劾投票で罷免され、同日遅くに反逆罪で逮捕された。
カスティジョ氏の支持者は議会の解体とカスティジョ氏の解放を求めている。
運輸省によると、デモ隊は10日遅くに空港を襲撃し、ターミナルで火災が発生したという。警察官と空港職員50人が取り囲まれ、何人かが人質に取られた。
連邦警察はその後、州警察とともに現場に急行。衝突で警察官1人が負傷したと明らかにした。
連邦警察によると、抗議者1人が死亡し、事件の調査が始まったという。その他のデモ参加者がどうなったかは明らかにされていない。
地元メディアは関係者の話を引用し、「死亡したのは10代の男性」と報じている。死因と身元は不明。
連邦警察はカスティジョ氏の支持者に対し、暴力的なデモを行わないよう改めて呼びかけた。
首都リマの検察庁付近では8日と9日にデモ隊数百人がボルアルテ(Dina Boluarte)新大統領に抗議し、警察と衝突した。
アンダワイラスの中心部で10日に行われた抗議デモには約3000人が参加したと伝えられている。地元メディアによると、一部の暴徒が警察署を襲撃したものの、追い払われたという。この暴動により、デモ参加者16人と警察官4人が負傷した。
農村部出身の元教師であるカスティジョ氏は南部で広く支持を集めていた。