◎ボルアルテ大統領の辞任と連邦議会の解散を求めるデモは2カ月以上にわたって続き、マチュピチュを含む観光地に大打撃を与えている。
2020年10月27日/ペルー、マチュピチュ遺跡(Martin Mejia/AP通信)

ペルー政府は15日、世界遺産マチュピチュの封鎖を解除すると発表した。

マチュピチュ遺跡は昨年末に勃発した抗議デモの影響で封鎖されていたが、政府・地元当局・市民団体・観光業界は今週、遺跡の観光および輸送の安全を保証することで合意した。

文科省によると、封鎖は15日に解除され、遺跡に関連する施設(案内所など)も順次運用を再開する予定だという。

ボルアルテ(Dina Boluarte)大統領の辞任と連邦議会の解散を求めるデモは2カ月以上にわたって続き、マチュピチュを含む観光地に大打撃を与えている。

南部の地方都市に拠点を置くデモ隊はマチュピチュに続く道路や鉄道を占領し、首都リマにも遠征している。

地元の人権団体などによると、デモ関連の死者は確認できているだけで60人に達し、そのうち48人は治安当局との衝突で死亡した民間人。11人は道路封鎖に関連した交通事故死。1人は警察官だという。

マチュピチュ遺跡は先月21日に封鎖され、政府は足止めを食らった観光客400人以上を空港のあるクスコに空輸した。

前大統領のカスティジョ(Pedro Castillo)容疑者は昨年12月、議会を一時的に解散し、「特別緊急政府」を設置するとテレビ演説で発表したものの、議会の弾劾投票で罷免され、反逆罪で逮捕された。

デモ隊は▽カスティジョ容疑者の解放▽ボルアルテ氏の解任▽即時の大統領選および議会選実施▽新憲法の制定などを求めている。

2022年12月15日/ペルー北部、バリケード用の石を転がすデモ隊(Hugo Curotto/AP通信)
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