ペルーのアマゾン地域で地滑り、旅客船が巻き込まれ12人死亡
事故はウカヤリ川沿いの港町で1日の午前4時20分ごろに発生。川岸が崩れ落ちる大規模な地滑りが起き、2隻の旅客船が巻き込まれた。
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南米ペルーのアマゾン地域で地滑りにより船舶が流される事故が起き、少なくとも12人が死亡、20人以上が負傷した。地元の保健当局が1日、明らかにした。
それによると、事故はウカヤリ川沿いの港町で1日の午前4時20分ごろに発生。川岸が崩れ落ちる大規模な地滑りが起き、2隻の旅客船が巻き込まれた。
このうち1隻が沈没、もう1隻が損傷。2隻には近隣の先住民コミュニティの住民らが乗船しており、乗降のため停泊中だったという。
現地当局によると、死亡者には子供も含まれており、さらに少なくとも2人が行方不明になっている。地元当局が救助・捜索を継続し、負傷者は病院へ搬送された。
海軍も救助活動に参加、ヘリ部隊が警察と消防を支援した。州当局や国の関係機関が現場に急行し、流された船体や流木、漂流者の捜索を続けている。
この事故はペルーのアマゾン地域における川を中心とした交通の危険性をあらためて浮き彫りにするものだ。多くの地域住民が道路でなく河川を主要な移動手段として依存しており、特に今回のような地滑りや増水、川岸の崩壊といった自然災害が大きな脅威となる。沿岸地域の住民や先住民コミュニティにとって、川の安全性は暮らしを支える生命線である。
専門家や地元当局は雨季や降雨量の増加、地盤の緩みなどがこうした地滑りの原因になりやすいと指摘する。今後、同様の事故を防ぐため、河岸の安定化、早期警報システムの整備、住民の避難訓練や情報提供の強化が求められている。また、河川交通そのものの安全対策、船舶の点検、定員管理、乗降時の注意喚起の徹底も必要とされるだろう。
