ペルー議会が汚職疑惑の暫定大統領を解任、就任からわずか4カ月
ヘリ氏は2025年10月にボルアルテ前大統領の罷免を受けて議会議長から暫定大統領に就任した。
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ペルー議会は17日、汚職疑惑に直面しているホセ・ヘリ(José Jerí)暫定大統領の弾劾決議案を賛成多数で可決した。採決の結果、賛成75ー反対24(棄権3)で可決され、ヘリ氏は就任からわずか4カ月で大統領の座を追われることになった。今回の決定は4月に予定されている大統領選挙を目前に控えた国政の不安定さを改めて浮き彫りにしている。
ヘリ氏は2025年10月にボルアルテ(Dina Boluarte)前大統領の罷免を受けて議会議長から暫定大統領に就任した。ボルアルテ氏も治安悪化や腐敗疑惑で失職した。ヘリ氏は過去数年続く政治的混乱の中で7番目の大統領となったが、あっという間に罷免された。
罷免の発端となったのは、検察当局が進める贈収賄や影響力行使の予備捜査である。この捜査はヘリ氏が公式の記録にないまま中国系実業家2人と複数回にわたり極秘に面会したとする報告に端を発している。このうちの1人は政府との契約を持つ企業関係者で、もう1人は違法伐採に関与した疑いで捜査対象になっていた事実も明らかになっている。ヘリ側はこうした会合について、ペルーと中国の文化交流イベントを計画するためのものだったと主張し、違法性を否定しているが、反対派議員は職務遂行能力や倫理面で重大な欠陥があると批判していた。
ペルーでは近年、大統領が議会で罷免される事態が相次いでいる。2016年以降で少なくとも7人の大統領が交代し、国民の間では政治機構への不信感が強まっている。こうした「回転ドア」のような政権交代は、治安悪化や経済的停滞に対する国民の不満と結びついており、政権の安定化を阻む要因となっている。
ヘリ氏の罷免後、議会は議員の中から新たな暫定大統領を選出する手続きに移行する。新たな暫定大統領は2026年7月28日までの任期を務め、その後4月12日の大統領選挙で選ばれた候補者に政権を引き継ぐことになる。また、ヘリ氏自身は大統領職を失った後、7月まで議会議員として留任する見込みである。
ヘリ氏は採決前のインタビューで、自身が議会で生き残る可能性に希望を示し、「私はまだ死んでいない」と述べ、最後まで国民に奉仕する意向を表明していた。しかし、多くの議員が彼の説明に納得せず、罷免に踏み切った。今回の動きはペルー国内における政治的不安と汚職疑惑への国民的な警戒感の高まりを象徴しており、今後の選挙過程にも影響を与える可能性がある。
