◎チャモロ氏は今年初め、「カイラサ・アメリカ合衆国」の代表と国連で会談し、覚書に署名したらしい。
米ホワイトハウス(Getty Images)

架空の国と覚書を交わしたとされるパラグアイ政府の高官が辞任した。現地メディアが11月30日に報じた。

それによると、農水省のチャモロ(Arnaldo Chamorro)首席補佐官は「架空の米国代表」と国連で会談し、謎の覚書を取り交わしたという。

パラグアイのSNSユーザーはこのスキャンダルを「恥ずかしい」「ニュースにしないでほしい」「恥辱」と非難し、チャモロ氏に政界引退を勧告した。

チャモロ氏は今年初め、「カイラサ・アメリカ合衆国」の代表と国連で会談し、覚書に署名したらしい。

しかし、カイラサと謎の覚書を交わしたチャモロ氏はスキャンダルが公になった直後、首席補佐官を解任され、姿を消した。

ソーシャルメディアで共有された覚書のコピーによると、チャモロ氏とカイラサの代表は10月16日に覚書を交わしている。

パラグアイ政府は覚書の中で、「パラグアイはカイラサとの外交関係樹立を検討し、模索し、積極的に模索し、国連をはじめとする様々な国際機関にカイラサの加盟を支持するよう促し、切に望み、推奨する」と表明している。

カイラサのウェブサイトはこの架空の国について、「世界中の離散したヒンズー教徒によって復活させられた、古代の啓蒙されたヒンズー文明国家の復活」と説明している。

この国を率いるのは自称「神人」のニトヤナンダ(Swami Nithyananda)容疑者。この神人は性的暴行を含むいくつかの容疑で指名手配されており、数年前に「宇宙国家」を創設したと宣言、世界の笑いを誘った。

神人の所在地は不明である。

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