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ペルー首都のサッカースタジアムで群衆事故、1人死亡、60人負傷


事故は3日夜、リマのクラブ「アリアンサ・リマ」の本拠地であるアレハンドロ・ビジャヌエバ・スタジアムで発生した。
2025年5月6日/ペルー、首都リマのサッカースタジアム(AP通信)

南米ペルーの首都リマにあるサッカースタジアムで3日夜、試合前のファンイベント中に群衆事故が発生し、少なくとも1人が死亡、60人が負傷した。地元当局が4日、明らかにした。

事故は3日夜、リマのクラブ「アリアンサ・リマ」の本拠地であるアレハンドロ・ビジャヌエバ・スタジアムで発生した。翌日に予定されていたライバルチームとの試合を前に、数百人規模のサポーターが集まり、旗振りなどの応援イベントが行われていた。会場は南側スタンドを中心に過密状態となり、観客が一斉に押し寄せたことで、いわゆる群衆雪崩のような状態が生じたとみられている。

警察によると、スタンド内に多数のファンが流入したことで一部の観客が押しつぶされる形となった。消防当局は少なくとも1人の死亡を確認し、負傷者は60人に上るとしている。負傷者の多くはリマ市内の病院に搬送され、治療を受けている。

保健当局は当初、スタジアム内部で壁が崩落した可能性に言及したが、その後、警察およびクラブ側はいずれも施設の損壊を否定した。消防も「壁の崩落や構造物の落下は確認されていない」と説明し、事故は建物の欠陥ではなく、過密状態や人の流れに起因する可能性が高いとみられている。

地元テレビ局の映像では、スタンドに密集した観客の中で花火が打ち上げられる様子や、座席で手当てを受ける負傷者の姿が確認された。混乱の中で転倒や圧迫が連鎖的に発生し、被害が拡大したとみられるが、詳しい経緯は明らかになっていない。

クラブは声明で犠牲者に哀悼の意を表するとともに、当局の調査に全面的に協力すると強調した。一方、プロサッカーリーグは予定されていた試合について、安全確保を前提に実施する方針を示しており、対応を巡って議論を呼ぶ可能性もある。

ペルーでは過去にも大規模な群衆事故が発生し、1964年にはリマの国立競技場で観客のパニックにより300人以上が死亡している。こうした歴史的背景もあり、今回の事故はスポーツイベントにおける安全対策の重要性を改めて浮き彫りにした。

当局は現在、事故当時の入場管理や警備体制、観客の動線などについて詳しい調査を進めている。過密状態がどのように発生したのか、また適切な安全措置が講じられていたのかが焦点で、再発防止策の策定が急務となっている。スポーツイベントにおける熱狂と安全の両立が改めて問われている。

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