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ベネズエラ恩赦法、約2200人が釈放・制限解除=与党議員

恩赦法は先週、国会で賛成多数により可決、ロドリゲス暫定大統領が署名・成立した。
2026年2月19日/ベネズエラ、首都カラカスの議会議事堂前、政治犯の釈放を求める人々(AP通信)

ベネズエラの国民議会(一院制、定数277)が今月成立させた恩赦法の施行後、これまでに約2200人が釈放されたり、拘束に伴う法的制限が解除された。与党系議員が24日、明らかにした。この恩赦法は政治的抗議などへの関与を理由に長年拘束されてきた政治犯に恩赦を与えることを目的としているが、対象範囲や運用を巡って国内外で評価が分かれている。

恩赦法は先週、国会で賛成多数により可決、ロドリゲス(Delcy Eloína Rodríguez Gómez)暫定大統領が署名・成立した。恩赦の対象には2002年から2025年までの抗議や暴動への関与が含まれるとしているが、具体的にどの犯罪が対象となるかの定義は明確でない。これにより人権団体などからは「政治犯に対する十分な救済策とは言えない」との批判が出ている。

与党系議員たちは24日、首都カラカスの記者団に対し、「177人が刑務所から正式に釈放され、さらに2021人が出頭義務や職務制限などの法的な拘束から解放された」と説明した。これらの制限緩和は一部の被拘束者にとって実質的な自由の回復を意味するが、完全な自由を得たわけではないケースも含まれるという。

恩赦の申請は多数寄せられており、弁護士や家族を通じて3000件以上の申請が提出されたと伝えられている。法律は申請後15日以内に裁判所が判断することを義務付けているが、裁判所の対応には地域差があるとの指摘もある。

今回の恩赦法については、恩赦を歓迎する声だけでなく批判も根強い。人権団体は依然として多くの政治犯が収監されていると指摘、恩赦法の適用範囲が限定的で、真の政治的自由を保障するものではないとの見方を示している。また、国外に拠点を置く反体制派は法の適用を受けるには本人が国内に出頭する必要があるなど、障壁が残されていると批判している。

国際社会の一部では、この恩赦法成立は米国との関係改善を図る暫定政権の政策として評価される一方、法の実効性と透明性に疑問の声も上がっている。政府はこれまで政治犯を拘束していないと主張してきたが、国内外の人権団体は長年にわたり政治的抑圧の存在を指摘してきた。恩赦法の運用が今後どのような影響を国内政治に与えるか注目される。

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