ペルー銅鉱山デモ、労働組合が輸送路の封鎖解除、2週間ぶり
銅鉱山で働く非正規労働者たちは全国各地で抗議デモを続け、政府と企業に圧力をかけてきた。
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南米ペルーの銅鉱山で働く非正規労働者たちが2週間以上に渡る抗議デモを一時停止し、銅輸送路の封鎖を解除した。労働組合が15日、明らかにした。
銅鉱山で働く非正規労働者たちは全国各地で抗議デモを続け、政府と企業に圧力をかけてきた。
抗議デモを主導した労組のリーダーはロイター通信の取材に対し、「デモを少なくとも18日まで一時停止する計画である」と述べ、政府に圧力をかけ続けると誓った。
ペルーは世界屈指の銅生産国で、ここ数年の価格高騰で大きな利益を得ている。銅の価格は昨年、史上最高値を更新。現在も需要の拡大が続く一方、供給量は不足している。
非正規労働者たちは銅鉱山を運営する複数の企業が労働者をタダ同然で働かせ、生産した銅で利益を上げていると主張している。
政府は10年以上前に一時的な措置として導入された非公式の操業プログラムの終了を目指しているが、組合員たちはこれを恒久化するよう求めている。
デモは6月下旬からペルー全土で始まり、南東部クスコ州の採掘企業が使う道路が封鎖され、銅の輸送が滞っていた。
地元メディアによると、主要エネルギー企業トップ10の半数が何かしらの影響を受けたという。
これらの企業は近年、数多くの抗議デモに直面し、占領や道路封鎖を避けるための対策を講じている。
中央銀行は今月の経済成長率がこのデモと銅輸送路の封鎖により、0.2%のマイナスになると見込んでいる。
ペルーは23年の景気後退から立ち直りつつある。24年の経済成長率はプラス3.3%、政府は今年の成長率を4.0~4.5%と予想している。