アルゼンチン中間選挙、ミレイ大統領vs左派、支持率拮抗
地元メディアの世論調査によると、左派の野党・ペロン党(正義党)とミレイ氏の与党・自由前進(LLA)の支持率は拮抗しているようだ。
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アルゼンチンのミレイ(Javier Milei)大統領が10月26日の中間選挙で野党と対決する。
地元メディアの世論調査によると、左派の野党・ペロン党(正義党)とミレイ氏の与党・自由前進(LLA)の支持率は拮抗しているようだ。
ミレイ政権は閣僚の汚職スキャンダル、大規模な緊縮政策に抗議するデモと支持率低下、ブエノスアイレス州議会選での敗北など、厳しい現実に直面している。アルゼンチン・ペソは過去数週間で急落、史上最安値を更新した。
国民議会(下院)の2分の1にあたる127議席と上院の3分の1にあたる24議席が改選対象となる。ペロン党は第1党を維持する可能性が高い。一方、ミレイ氏のLLAは下院37人、上院6人からの上積みを目指している。
最も重要な選挙区であるブエノスアイレス州の世論調査では、LLAがペロン党をわずかに上回っているようだ。
ミレイ氏はこの選挙で左派から多数派を奪還したいと考えているが、スキャンダルに足を引っ張られている。
ミレイ氏は23年末に就任。過去の左派政権が残した負債を一掃すると誓い、緊縮財政を推進し、手厚い補助金を軒並み削減、物価統制を廃止し、通貨切り下げを含む抜本的な経済改革に着手した。
その結果、インフレ率は200%超から1桁台まで低下。16年ぶりに四半期ベースで財政黒字を達成するなど、多くの経済的成功を収めてきた。
しかし、補助金頼みの生活を送ってきた低所得者層はミレイ氏の激しいショック療法に耐え切れず、生活環境が悪化。貧困率は一時50%を超えた。
