◎ボルソナロ氏は10月の大統領選で再選を目指している。
2022年8月3日/ブラジル、首都ブラジリアの議会議事堂、ボルソナロ大統領(Eraldo Peres/AP通信)

ブラジルのボルソナロ(Jair Bolsonaro)大統領は18日、首都ブラジリアの自宅近くで反対派につかみかかり、携帯電話を奪おうとした。

報道によると、ボルソナロ氏は自宅近くで有権者と話をしている際、ソーシャルメディアのインフルエンサーにやじられ、激怒したという。

Wilker Leãoと呼ばれる男性はスマホでボルソナロ氏を撮影しながら、「臆病者」「クズ」「豚肉派閥の寵児」などと大声で叫んでいた。

ボルソナロ氏は公用車に一度乗り込んだものの、その後自宅前に再登場し、この男性のシャツと前腕をつかみ、スマホを奪い取ろうとした。まもなく警備員が仲介に入り、二人は引き離された。

ボルソナロ氏は10月の大統領選で再選を目指しているが、最新の支持率調査によると、ダシルバ(Luiz Inacio Lula da Silva)元大統領に大きく水をあけられ、厳しい戦いを強いられている。選挙戦は今週スタートした。

ニュースサイトG1はボルソナロ氏と男性の口論の様子を公開している。

ボルソナロ氏は警備員に保護されると「撮影するな!」と周りの支持者に言い、「発言する権利を認めるが、あの男は無礼極まりない」と憤慨した。

衝突から約5分後、警備員は男性を解放し、ボルソナロ氏と話すことを許可した。

ボルソナロ氏は男性に「好きなだけ話していいよ」と述べ、5分ほど小声で何かを話していた。

ボルソナロ氏はジャーナリストを敵視しており、何度も衝突している。2020年にはあるジャーナリストに「お前の口を殴ってやりたい」と言い放ち、野党の支持者を射殺したいと示唆したこともある。

日刊紙グロボ(Globo)は18日、この衝突は支持率の回復を試みるボルソナロ氏の足を引っ張る可能性があると報じた。「ボルソナロ氏は悪い流れを断ち切ろうとしているが、非常に幸先の悪いスタートとなった...」

またグロボは「野党はこの乱闘劇を間違いなく利用するだろう」と指摘した。

ボルソナロ氏は乱闘後、南東部のサンジョゼドスカンポスを訪問。有権者と交流したのち、ジャーナリストの質問をすべて却下した。

ボルソナロ氏は18日のフェイスブック生放送ライブでもこの乱闘事件には言及しなかった。

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