◎現在の法律では、外国人は市民権を申請する前にイタリアに10年間住む必要がある。さらに、外国人の両親から生まれた子供は18歳まで市民権を申請できない。
2024年12月13日/イタリア、首都ローマ、メローニ首相(左)とアルゼンチンのミレイ大統領(Getty Images/AFP通信)

イタリアのメローニ(Giorgia Meloni)首相がクリスマスに先立ち、反移民政策でタッグを組むアルゼンチンの極右ミレイ(Javier Milei)大統領にイタリアの市民権をプレゼントした。現地メディアが14日に報じた。

それによると、ミレイ氏の妹も市民権を付与されたという。

野党はこの決定を激しく非難。「政府は市民権取得のために何年も費やしている移民や若者を差別し、仲の良い国家元首に市民権をプレゼントした」と主張した。

また野党は「イタリアで生まれ、イタリアで育ち、イタリアで学び、イタリアで働き、イタリアで税金を納めている何百万人もの若いイタリア系移民はミレイさんとは異なり、市民権を得るために困難な道のりを歩むことになる」と嘆いた。

現在の法律では、外国人は市民権を申請する前にイタリアに10年間住む必要がある。さらに、外国人の両親から生まれた子供は18歳まで市民権を申請できない。

国際NGOオックスファム・インターナショナルなどの団体はイタリア政府に対し、フランスやドイツのように比較的短い期間で市民権を取得できるように法律を改正するよう求めているが、移民が大嫌いなメローニ政権は断固反対している。

メローニ氏とミレイ氏は反移民政策で共鳴し、トランプ(Donald Trump)次期米大統領を「陛下」「ボス」などと呼んでいる。

トランプ氏はメローニ氏を「欧州で最も偉大な女性指導者」、ミレイ氏を「アルゼンチンを救った男」と呼んでいる。

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