インドとブラジルが貿易協定締結、パートナーシップ深化
今回の合意は鉱業・鉱物分野での協力を拡大することを柱とし、原料供給の安定化とインフラ投資の促進を狙ったものである。
とブラジルのルラ大統領(ロイター通信).jpg)
インドとブラジルは21日、両国間の貿易関係を強化する新たな協力協定に署名した。今回の合意は鉱業・鉱物分野での協力を拡大することを柱とし、原料供給の安定化とインフラ投資の促進を狙ったものである。協定署名はインドの首都ニューデリーで行われ、モディ(Narendra Modi)首相とルラ(Luiz Inácio Lula da Silva)大統領が出席した。
協定では両国が鉄鋼産業を支える鉱物資源へのアクセスと技術協力を強化することが明記された。ブラジルは世界有数の鉄鉱石生産国であり、鉄鋼製造に不可欠な鉱物埋蔵量を豊富に有している。インドでは急速なインフラ整備と産業拡大によって鉄鋼の需要が増大し、協力強化によって原料安定供給と国内生産能力の拡大を目指す。協力分野には探査、採掘、鉱山インフラへの投資誘致が含まれる。
モディ氏は記者会見で、二国間貿易額を現在の約150億ドルから今後5年間で200億ドル以上に引き上げる目標を掲げた。またモディ氏は鉱業協力がその推進力になるとの意欲を示した。
両国貿易はこれまで貿易・防衛・エネルギー・農業・テクノロジーなど多岐にわたる分野で進展し、今回の協定は戦略的パートナーシップ深化の一環と位置付けられている。
加えて、両国はデジタルインフラ、人工知能(AI)、半導体、イノベーション分野でも協力を進める意向を示した。モディ氏はこれらの技術分野での連携が未来の産業競争力強化に寄与すると強調した。ルラ氏も貿易に際して、米ドルではなく自国通貨を利用する可能性にも言及したが、BRICS(新興5カ国)としての共通通貨創設については否定的な見解を示した。
両国は2006年に戦略的パートナーシップを築いて以来、国連改革や気候変動問題、国際秩序の多極化といったグローバルな課題でも協調してきた。ブラジルはインドにとってラテンアメリカ最大の貿易相手国であり、今回の鉱業協力協定は長年の経済関係を一段と強化するものと見られている。
専門家はインドとブラジルの協力拡大が重要鉱物の供給安定や技術移転を促進し、世界的な原料争奪戦の中で両国の競争力を高めると評価している。特にインドは鉄鋼生産能力を218百万トンまで拡大、ブラジルとの協力はこの成長戦略において戦略的な位置を占めるとされる。今後は鉱物・資源面だけでなく、ITやデジタル経済分野での連携も貿易拡大に向けた重要な柱になるとみられている。
