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IMF、アルゼンチンに「外貨準備積み増しの好機」と指摘

IMFはアルゼンチンに対し、外貨準備の積み増し加速と一貫した金融・為替枠組みの維持が必要だと強調した。
米ワシントンDCの国際通貨基金(IMF)本部(Bloomberg)

国際通貨基金(IMF)は13日、現在の国際金融市場の良好な状況がアルゼンチンにとって外貨獲得のチャンスになっていると述べた。

IMFの報道官は定例記者会見で「最近の市場環境の改善は、アルゼンチン当局がマクロ経済政策を強化し、安定を定着させ、外貨準備の積み増しを加速させる好機を提供している」と述べた。

また報道官は税制と労働政策を例に挙げ、「計画的な構造改革を進めるべき時期でもある」と付け加えた。

さらに、米国によるアルゼンチン支援が市場安定化に寄与し、200億ドルの通貨スワップ協定が外貨獲得を補完していると指摘した。

IMFはアルゼンチンに対し、外貨準備の積み増し加速と一貫した金融・為替枠組みの維持が必要だと強調した。

スワップラインは中央銀行同士が自国通貨と外国通貨を交換(スワップ)する取り決めであり、主に国際金融市場の安定を目的として設けられる。

具体的には、一方の中央銀行が相手国の中央銀行から外貨を一定期間借り入れ、自国通貨を担保として差し出す形をとる。

この仕組みによって、危機時でも市場に外貨流動性を供給できるため、金融不安や為替の急激な変動を抑える効果がある。

代表例として、米連邦準備制度理事会(FRB)が主要国の中央銀行と結んでいるドルのスワップラインがある。

これにより、ドル需要が逼迫した際でも各国の銀行がドル資金を調達しやすくなる。スワップラインは平時には使用されないが、有事の際に備えた「安全弁」としての役割を果たす。また、スワップ協定の有無はその国の信用力を反映することもあり、経済的・外交的にも大きな意味を持つ。

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