▽ガイアナ政府は3月、ICJに対し、ベネズエラがエセキボ地域で選挙を計画しているとして、阻止するよう要請していた。
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国際司法裁判所(ICJ)は1日、ベネズエラ政府が隣国ガイアナとの係争地エセキボ地域で選挙を行うことは違法であると裁定した。
ICJは過去にも同様の判決を下している。
ガイアナ政府は3月、ICJに対し、ベネズエラがエセキボ地域で選挙を計画しているとして、阻止するよう要請していた。
ベネズエラでは5月25日に統一地方選が予定されている。
ベネズエラの独裁者であるマドゥロ(Nicolás Maduro)大統領は昨年、エセキボをめぐるICJ裁判が続いているにもかかわらず、この地域にベネズエラの自治体を発足させる法律を施行した。
エセキボは石油資源が豊富で、過去数十年ガイアナの支配下に置かれている。その面積はガイアナの国土の7割近くを占める。
マドゥロ氏はガイアナがイギリスの植民地であった1899年にイギリス、ロシア、米国が国境を決めて以来、「ガイアナがエセキボを盗んだ」と繰り返し非難してきた。
ベネズエラ政府は最新のICJ判決に関するコメントを出していない。マドゥロ氏はICJを「米国の手下」と呼んでいる。
ベネズエラの沿岸警備隊は米エクソンモービル社が管理するガイアナ沖の石油鉱区に何度も接近。ガイアナはこれを領海侵犯と糾弾している。エクソン社はガイアナ沖で日量64万5000バレルの石油を生産している。
ベネズエラ政府はガイアナとその関係企業がベネズエラの領海を不法占拠していると主張している。