ブラジル・ギャング掃討戦、警察官含む64人死亡、81人逮捕
警察官と軍兵士約2500人が参加し、ブラジル最大の犯罪組織であるPCC(首都第一コマンド)とCV(赤コマンド)の拠点を摘発した。
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ブラジル・リオデジャネイロで警察と軍が大規模なギャング掃討作戦を行い、少なくとも64人が死亡、81人の容疑者が逮捕された。地元当局が28日、明らかにした。
それによると、警察官と軍兵士約2500人が参加し、ブラジル最大の犯罪組織であるPCC(首都第一コマンド)とCV(赤コマンド)の拠点を摘発したという。
治安部隊はスラム街がある市内の2地区を捜索。複数の隠れ家に押し入った。
当局によると、複数カ所で銃撃戦が発生し、警察官4人とギャングの構成員60人が死亡したという。
リオ警察は声明で、「ヘリコプターや装甲車両などが投入され、取り締まりの結果、スラム街にあるCVの隠れ家を一掃した」と述べた。
地元の人権団体は作戦の詳細を公表するよう求めている。
リオ州知事はX(旧ツイッター)に声明を投稿。この大規模な取り締まりで60人の容疑者が「無力化」されたと述べ、治安部隊を称賛した。
また知事はこれをリオ史上最大規模の作戦と呼び、81人の容疑者が逮捕され、93丁のライフル銃と500キログラム以上の麻薬が押収されたと明らかにした。
TVグローボは警察幹部の話しとして、「今回の摘発は過去1年間の捜査に基づき実施された」と伝えている。
市教育委員会は両地区の46校を休校とし、近隣のリオデジャネイロ大学も授業を打ち切り、構内の人々に避難するよう指示した。
地元メディアによると、CVの構成員とみられる集団が襲撃の報復としてリオ北部と南東部の道路を封鎖。市営バスの運行に影響が出ているという。
PCCは最大都市サンパウロの刑務所で1993年に設立され、麻薬密売、銀行強盗、窃盗などで利益を上げ、ブラジル最大の犯罪組織になった。構成員は2万人以上と推定され、うち6000人が刑務所に収容されているとみられる。
米政府はPCCとCVを国際テロリストに指定するようブラジル政府に求めている。
