▽ガイアナとベネズエラは係争地エセキボ地域の領有権を争っている。
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南米ガイアナの軍兵士6人がベネズエラ国境沿いで武装集団の攻撃を受け負傷した。軍当局が18日、明らかにした。
それによると、事件は17日に発生。銃撃受けた兵士6人が負傷し、うち2人が意識不明の重体だという。
ガイアナ陸軍の参謀総長は記者会見で、「兵士たちはベネズエラ国境沿いの川で補給任務中、ベネズエラ側から発砲を受けた」と語った。
それによると、部隊はこれに応戦し、銃撃戦になったという。ベネズエラ側で死傷者が出たかは分かっていない。
参謀総長は国境警備に全力を挙げると強調。「国家の安全を脅かす脅威に対処するため、必要なあらゆる手段を講じる」と付け加えた。
負傷した6人は治療のため首都ジョージタウンに空輸された。
ガイアナとベネズエラは係争地エセキボ地域の領有権を争っている。
エセキボは石油資源が豊富で、過去数十年ガイアナの支配下に置かれている。その面積はガイアナの国土の7割近くを占める。
ベネズエラの独裁者マドゥロ(Nicolás Maduro)大統領はガイアナがイギリスの植民地であった1899年にイギリス、ロシア、米国が国境を決めて以来、「ガイアナがエセキボを盗んだ」と繰り返し非難してきた。
マドゥロ政権は23年末、エセキボに対するベネズエラの領有権主張の是非を問う国民投票を実施。マドゥロ氏は95%が賛成票を投じたことを受け、エセキボに対する主張を強化し、ガイアナからエセキボを取り戻すと誓った。
米石油大手エクソンモービルはガイアナ沖の海底油田で生産を続けており、日量64万5000バレルの石油を採掘している。
マドゥロ氏はこの地域を武力で併合すると警告している。