SHARE:

ガイアナ大統領が2期目の就任宣誓、「世界最速成長」維持へ

9月1日に行われた議会選挙(一院制、定数65)では与党・人民進歩党(PPP)が36議席を獲得した。
2025年9月7日/ガイアナ、首都ジョージタウン、宣誓するアリ大統領(ロイター通信)

南米ガイアナのアリ(Irfaan Ali)大統領が7日、2期目の就任宣誓を行った。

9月1日に行われた議会選挙(一院制、定数65)では与党・人民進歩党(PPP)が36議席を獲得した。投票率は52%で、2020年選挙の70%を下回った。

ガイアナの大統領は直接選挙ではなく、議会選挙と同時に行われる「ダブル・シミュルタニアス・ボート方式(同時投票方式)」により選ばれる。

各政党は議会選挙の候補リスト提出時に、大統領候補を指名。国民は政党リストに投票することで、その政党の大統領候補にも投票する形になる。

得票数で最多となった政党の候補者がそのまま大統領に就任、任期は議会と同じ5年である。

石油収入を国民向け社会プログラムに充ててきたアリ氏は「雇用創出・所得向上・繁栄確保につながる多様化した経済を構築する」と誓った。

ガイアナはかつて、金、ダイヤモンド、ボーキサイトなどの天然資源に恵まれながらも、南米で最も貧しい国のひとつであった。

しかし、米石油大手エクソンモービル率いるコンソーシアムが2015年5月に同国の大西洋岸沖で石油鉱床を発見すると、事態は一変した。

石油生産は2019年12月に開始され、その生産量は27年までに日量130万バレルに達すると予想されている。

アリ氏が就任した2020年以降、経済成長率は世界でも突出した高い水準を記録。22年には63.3%という驚異的な成長を遂げ、23年は33.8%、24年は43.6%に達した。

アリ政権は道路・学校・病院の建設に投資し、国立大学の授業料を無料化している。

アリ氏は宣誓後の演説で、「石油・ガス部門は国民のために成長を続ける」と強調した。

この記事が気に入ったら
フォローしよう
最新情報をお届けします