ペルー首都でZ世代の抗議デモ激化、1人死亡、100人負傷
若者たちは先月、ボルアルテ前大統領に抗議するデモを開始した。
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ペルーの首都リマで16日、政府与党を非難するZ世代主導の抗議デモが暴動に発展し、少なくとも1人の民間人が死亡、約100人が負傷した。
若者たちは先月、ボルアルテ(Dina Boluarte)前大統領に抗議するデモを開始した。
このデモは18歳以上の全国民に年金加入を義務付ける年金制度改革を契機に勃発。ボルアルテ氏と議会に対する長年の怒りも抗議を煽る要因となっている。
専門家は政界における過去の汚職への怒りが積み重なり、今回のデモの引き金になったと指摘していた。
この不満は汚職スキャンダル、経済不安、犯罪増加に加え、2022年末にカスティジョ(Pedro Castillo)元大統領が解任・逮捕された後、ボルアルテ氏が権力を掌握した際に治安部隊によって数十人の抗議者が殺害されたことに対する説明責任の欠如への怒りによって煽られてきた。
議会は先週末、ボルアルテ氏の不信任決議案を圧倒的賛成多数で可決。ホセ・ヘリ(José Jerí)大統領が後任に選ばれた。
現地メディアによると、16日の暴動で警察官80人とジャーナリスト10人を含む約100人が負傷したという。
デモ隊はホセ・ヘリ氏と一部議員に辞任を要求している。
検察庁は16日、射殺されたとみられる32歳の抗議活動家の事件を捜査していると発表した。
検察庁はX(旧ツイッター)への投稿で、「リマの病院から男性の遺体を搬出するよう命じ、重大な人権侵害の疑いで、事件発生現場での映像・音声及び証拠の収集を実施中である」と書いた。
リマの人権団体は16日の暴動で少なくとも24人の民間人(ジャーナリスト含む)と警察官80人が負傷したと報告している。
ジャーナリスト協会は6人の記者が被弾し、さらに4人が警察に暴行を受けたと非難した。
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