◎モンテシノス被告は元軍人で、1980年代には麻薬密売組織の弁護士を務め、1990年に国家情報部顧問に就任した。
ペルー、首都リマ、デモ参加者と機動隊(Martin Mejia/AP通信)

ペルー・フジモリ旧政権で国家情報部顧問を務めたモンテシノス(Vladimiro Montesinos、服役中)被告が1992年の虐殺事件に関連する裁判で禁固19年8カ月の実刑判決を言い渡された。現地メディアが1月31日に報じた。

この事件は中部で発生し、反乱軍の兵士6人が処刑されたとして、当時の政府高官らが逮捕・起訴されている。

モンテシノス被告は今週初め、反乱軍とつながりのある農民6人の殺害を指示したことを認めた。

モンテシノス被告は元軍人で、1980年代には麻薬密売組織の弁護士を務め、1990年に国家情報部顧問に就任した。

先月釈放されたフジモリ(Alberto Fujimori、85歳)元大統領もこの事件で告発されているが、関与を否定している。

憲法裁判所は2022年、市民25人を殺害した罪など禁固25年の実刑判決を受けたフジモリ氏を赦免すると発表。これはクチンスキ(Pedro Pablo Kuczynski)元大統領が2017年に与えた恩赦を復活させたものである。

しかし、米州人権裁判所(IACHR)はこの決定に異議を唱え、フジモリ氏の釈放を認めないようペルー政府に要請。当時のカスティジョ政権はIACHRの要請に基づき、フジモリ氏の釈放を認めなかった。

憲法裁は先月、刑務当局に対し、フジモリ氏を直ちに釈放するよう命じた。

モンテシノス受刑者は2001年から刑務所に収監されており、汚職と人権侵害の罪などでも起訴されている。

アフィリエイト広告
スポンサーリンク