◎ボルソナロ氏の支持者たちは23年1月8日、ルラ大統領の就任に抗議し、連邦議会、最高裁、大統領府に押し入った。
ブラジル連邦警察は21日、2022年の大統領選結果を覆すためにクーデターを企てた疑いで、ボルソナロ(Jair Bolsonaro)前大統領ら37人の起訴を求める捜査報告書を最高裁判所に提出したと発表した。
最高裁は報告書を精査し、ボルソナロ氏らを正式に起訴して裁判にかけるかどうかを決定する。
ボルソナロ氏の支持者たちは23年1月8日、ルラ(Luiz Inácio Lula da Silva)大統領の就任に抗議し、連邦議会、最高裁、大統領府に押し入った。
暴徒は機動隊のバリケードを飛び越え、屋根によじ登り、窓を割り、室内を荒らしまわった。
ボルソナロ氏は最後まで選挙結果を認めず、ルラ氏の就任式にも出席しなかった。
ボルソナロ氏はSNSへの投稿で、「警察が最高裁に提出したとされる報告書を弁護士が確認するのを待っている」と述べた。
またボルソナロ氏は「この件に関して、全面的に争い、警察の捜査は偽物であることを証明する」と主張した。
ボルソナロ氏は今回のクーデター画策以外にも多くの訴訟を抱えている。
警察は声明で、「最高裁は起訴を求める37人全員の名前を明らかにすることに同意した」と述べた。
その中にはボルソナロ政権時代の国防相や法相、当時の陸軍司令官やボルソナロ氏の政党の党首などが含まれている。
連邦警察は19日、ルラ氏の暗殺を含むクーデター計画に関与したとして、現職の軍人4人と警察官1人を逮捕したと明らかにしていた。
5人は22年の大統領選結果を覆し、ルラ氏や最高裁判所のジモラエス(Alexandre de Moraes)判事らの暗殺を企てたとされる。