ブラジル警察がペルーの元外相を逮捕、インターポールが国際手配
ミラーは1990年代にフジモリ政権で外相を務めた人物で、国際刑事警察機構(インターポール)が指名手配していた。
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ブラジル連邦警察がリオデジャネイロでペルーの元外相であるミラー(Augusto Blacker Miller、80歳)容疑者を逮捕した。現地メディアが12日に報じた。
ミラーは1990年代にフジモリ政権で外相を務めた人物で、国際刑事警察機構(インターポール)が指名手配していた。
ロイター通信によると、ミラーはリオデジャネイロ市内で捜査当局により拘束された。ミラーはアルバニアで詐欺事件に関連して有罪判決を受けており、その後当局の追及を逃れるため逃亡を続けていたという。
インターポールが国際手配し、今回逮捕に至った。
ミラーの逮捕はアルバニアでの判決を巡る法的手続きと引き渡し協定に関連しており、今後ペルーやアルバニア当局との協議が必要になるとみられる。ブラジルとアルバニア間に引き渡し協定が存在するかは明らかにされていないが、国際協力を通じた手続きが進められる見込みだ。
ミラーはフジモリ政権下で外交政策を主導し、国内外で評価が分かれていた。フジモリ政権は強硬な治安政策で知られる一方、人権侵害や汚職疑惑も多く指摘された政権である。ミラー自身に対する詐欺事件の内容や詳細な経緯については今後の司法手続きで明らかになるとみられている。
現地メディアによると、ミラーはリオデジャネイロの拘置施設に収容されており、これから国際的な引き渡し手続きの開始が予想される。ロイター通信は外交筋の話しとして、「ペルー側も容疑者への関心を強めている」とし、今後ペルー政府がミラーの処遇について正式な要請を行う可能性を報じている。
今回の逮捕は国際的な法執行協力の成果として評価されている。インターポールによる国際手配は各国の捜査機関と連携し、犯罪者の国境を越えた逃走を防ぐことを目的としており、ミラーの逮捕はこうした国際協力の成功例とみなされる。
なお、ミラーの弁護側やペルー政府、ブラジル当局からの公式コメントは現時点で出ていない。両国の外交当局は事態を注視しつつ、今後の法的対応を協議していく見通しだ。
