ボリビア前大統領、汚職の疑いで逮捕、退任から1カ月
11月8日に就任した右派のパス大統領はコメントを出していない。
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ボリビアのアルセ(Luis Arce)前大統領が10日、汚職に関与した疑いで逮捕された。
アルセ氏は1カ月前に退任したばかりである。
当局は10日、特別汚職対策部隊(FELCC)が首都ラパスでアルセ氏の身柄を確保したと発表した。
11月8日に就任した右派のパス(Rodrigo Paz)大統領はコメントを出していない。
今回の大統領選挙により、20年に渡る左派の一党支配に終止符が打たれた。
当局は拘束の理由として、財務相時代に公金を不正流用したとの疑惑がかけられている。
AP通信は関係者の話しとして、「先住民や農民支援のために設置された国家基金から数億ドル規模の資金が流用された可能性がある」と報じている。
大統領府の報道官はSNSに声明を投稿。「今回の逮捕を汚職との闘いへの決意の表れである」と述べ、アルセ氏を「汚職の中心的存在」と呼んだ。
一方、アルセ氏の支持者や政党・社会主義運動(MAS)は捜査を「政治的動機によるもの」「権力の乱用」と非難。アルセ氏は無実であると主張した。
一部メディア報道によると、アルセ氏は700万ドル余りを横領したとされる。今後の司法手続きで勾留継続や起訴が検討される見通しだ。
この動きは前政権を支えた左派勢力と新政権の確執を象徴するものとして、国内の政治的緊張を改めて浮き彫りにしている。
現在、アルセ氏は警察による尋問を受けた後、裁判所への送致を前に勾留されていると伝えられている。
