◎沈没したのはイギリスとノルウェーの合同会社が所有する全長約54メートルの漁船。フォークランド諸島沖約320キロの地点で22日に救難信号を出した。
南米アルゼンチン沖に位置する英領フォークランド諸島の沖合約320キロで漁船が沈没した事故について、スペイン当局は24日、これまでに9人の死亡が確認され、4人が行方不明になっていると明らかにした。
沈没したのはイギリスとノルウェーの合同会社が所有する全長約54メートルの漁船。フォークランド諸島沖約320キロの地点で22日に救難信号を出した。
乗組員14人が救命いかだに乗り、近くを航行していた2隻の漁船に救助された。
スペイン北西部ガリシア州政府は24日、「乗組員27人のうち10人がスペイン出身、うち2人の死亡が確認された」と声明を出した。
それによると、1人は船長、もう1人は同州出身のコックであることが確認されたという。
フォークランド当局は乗組員の内訳について、スペイン人10人、ロシア人8人、インドネシア人5人、ウルグアイ人2人、ペルー人2人と発表している。
行方不明になっている4人のうち2人はスペイン人。残りの2人の国籍は明らかになっていない。亡くなった9人のうち7人の国籍も不明である。
フォークランド諸島政府は22日、沿岸警備隊が漁船の救難信号を確認し、現場にヘリや巡視艇が向かっていると明らかにした。
それによると、沿岸警備隊はヘリ、航空機、複数の巡視艇を現場海域に投入。その後、ヘリ部隊が海上に取り残された生存者とみられる数人を発見したものの、波が高く、救助活動の中断を余儀なくされたという。
23日には風と波が収まったため、救助活動が再開された。