◎漁船の乗組員は27人。うち10人がスペイン人と伝えられている。
南米アルゼンチン沖に位置する英領フォークランド諸島の沖合で漁船が沈没し、少なくとも6人が死亡、7人が行方不明になっている。イギリスとスペインの海事当局が23日、明らかにした。
それによると、沈没したのはイギリスとノルウェーの合併会社が所有する全長約54メートルの漁船。フォークランド諸島沖約320キロの地点で22日に救難信号を出したという。
スペイン当局は声明で、「乗組員14人が救命いかだに乗り、近くを航行していた2隻の漁船に救助された」と明らかにした。
漁船の乗組員は27人。うち10人がスペイン人と伝えられている。
スペインのメディアは北西部ガリシア州政府関係者の話しとして、「乗組員27人のうち10人がスペイン出身と連絡を受けている」と伝えている。
その後、同州政府はX(旧ツイッター)に声明を投稿。「亡くなった6人のうちの1人はこの町出身のコックであることが確認された」と書き込んだ。
フォークランド諸島政府は22日、沿岸警備隊が漁船の救難信号を確認し、現場にヘリ部隊や巡視艇を送っていると声明を出した。
沿岸警備隊はヘリ、航空機、複数の巡視艇を投入。その後、ヘリ部隊が海上に取り残された生存者とみられる数人を発見したと報告するも、現場は波が高く、救助活動の中断を余儀なくされた。
23日には風と波が収まったため、救助活動が再開された。
漁船を所有・運航するArgos Froyanes Ltdは声明で、「当社の乗組員は真のプロフェッショナルであり、このような事態に備えて定期的に訓練を受けています」と述べたが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。