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米FAA、ベネズエラ空域の飛行に注意呼びかけ、全パイロット対象

米海軍の原子力空母ジェラルド・R・フォードは今週、ベネズエラ沖に到着した
2025年11月15日/ベネズエラ、首都カラカス、演説するマドゥロ大統領(AP通信)

米連邦航空局(FAA)は21日、ベネズエラの空域を飛行する際には「同国周辺の治安情勢悪化と軍事活動の活発化」を理由に「注意を払う」よう警告した。

この通知では、具体的な脅威の内容は明記されていないものの、「あらゆる航空機」に加え、同国への離発着、さらには地上にある航空機にも潜在的なリスクをもたらす可能性があるとしている。

FAAは声明で、「差し迫った攻撃があるとは考えていない」と強調したうえで、ベネズエラを飛行する全てのパイロットに注意を呼びかけた。

またFAAはトランプ政権がベネズエラによる軍事行動を予測している可能性や、麻薬密輸船に対する追加措置を計画している可能性を指摘した。

米海軍の原子力空母ジェラルド・R・フォードは今週、ベネズエラ沖に到着した。

フォードを中核とする空母打撃群はこの海域で活動する部隊に合流。「麻薬密輸船」を取り締まる予定だ。

米海軍は9月、外国テロ組織に指定されているベネズエラの麻薬組織トレンデアラグアが運航する麻薬輸送船を空爆し、構成員11人を殺害。その後、さらに19隻の麻薬密輸船を爆撃した。

一連の攻撃による死者は80人にのぼっている。

トランプ氏は麻薬カルテルと戦争状態にあると宣言し、それをテロ組織に指定することで、一連の攻撃を正当化してきた。

これはジョージ・W・ブッシュ政権がテロとの戦争に使用したのと同じ法的権限に基づいている。

ベネズエラの独裁者であるマドゥロ(Nicolas Maduro)大統領は麻薬密輸船に対する攻撃を非難し、国連安全保障理事会に米国を止めるよう求めている。

トランプ(Donald Trump)米大統領は17日、ベネズエラに対する軍事行動の可能性を排除しなかった。

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