◎ディアス選手の両親は10月28日、北部バランカスのガソリンスタンドでオートバイに乗った武装集団に誘拐された。
コロンビア政府は2日、英プレミアリーグ・リバプールのストライカー、ルイス・ディアス(Luis Fernando Díaz Marulanda)選手の父親が週末に誘拐された事件について、同国最大の左翼ゲリラ「民族解放軍(ELN)」による犯行であると発表した。
現在ELNと和平協議を進める政府代表団は声明で、「この誘拐事件がELNに属する部隊の犯行であることを公式に確認した」と明らかにした。
同代表団はELNに対し、ディアス選手の父親を直ちに解放するよう求めた。
ディアス選手の両親は10月28日、北部バランカスのガソリンスタンドでオートバイに乗った武装集団に誘拐された。
治安当局はバランカス周辺の道路を封鎖。数時間後に母親を救出した。
しかし、父親の行方は分からず、特殊部隊がベネズエラ国境近くの山岳地帯で捜索を開始。警察は父親の救出につながる情報に4万8000ドルの報奨金を出すとしている。
ディアス選手はコロンビア代表で最も才能のある選手のひとりであり、現在はプレミアリーグのリバプールでプレーしている。
ディアス選手は10月29日に行われたノッティンガム・フォレストとの試合を欠場。リバプールの選手は先制点を決めた後、ピッチ上でディアス選手のジャージを掲げ、連帯を表明した。
ELNは1960年代に学生、労働組合、神父らによって結成され、キューバ革命からインスピレーションを得たとされる。構成員数は2500~5000人と推定され、ベネズエラでも活動し、金鉱山での違法採掘や麻薬密売で利益を上げている。