エクアドルの麻薬王マシアス、米連邦裁判所に出廷、無罪を主張
マシアスは前日、エクアドルから米側に引き渡された。
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南米エクアドルの刑務所から脱獄し、先月逮捕された麻薬組織ロス・チョネロスのリーダー「マシアス(Adolfo Macías)」が21日、米ニューヨーク州の連邦裁判所に出廷し、無罪を主張した。
マシアスは前日、エクアドルから米側に引き渡された。
マシアスはニューヨーク市ブルックリン区の裁判所に出廷。麻薬と銃器に関する罪状に対し無罪を主張した。
判事はマシアスを裁判まで勾留するよう命じ、次回の公判日を9月19日に設定した。
マシアスは世界最大の麻薬組織シナロア・カルテルと同盟関係にあるロス・チョネロスのリーダー。24年1月にグアヤキルの刑務所から脱獄した。
ノボア(Daniel Noboa)大統領はこの脱獄を受け、国家非常事態を宣言。陸軍と警察にマシアスを確保するよう命じた。
1年半に渡る捜索の末、捜査当局は先月末、マシアスを逮捕し、最高セキュリティーの刑務所に収監した。
ノボア氏は米当局からの要請を受け、マシアスの身柄引き渡しを承認した。
マシアスは麻薬密売、組織犯罪、殺人を含む複数の罪で34年の刑に服していた。
ニューヨーク州検察はマシアスを麻薬と武器の密売を含む7つの罪で起訴している。
検察は21日、マシアスが殺し屋、賄賂、軍用武器を駆使する残虐なギャングを率いていたと指摘。当局によると、ロス・チョネロスは警察官、政治家、弁護士、検察官、一般市民に対し暴力行為を繰り返し、殺害、拷問、誘拐を犯した。
また検察はロス・チョネロスがメキシコの麻薬カルテルと協力し、コロンビアの供給元からエクアドルと中米を経由して米国へコカインを輸送し、米国から南米へ銃器を輸送していたと主張した。
マシアスの弁護士はAP通信の取材に対し、「検察が主張する麻薬と銃器の密輸に関する証拠を早く見たい」と語った。
米政府は昨年、ロス・チョネロスを最も暴力的なギャングの一つに分類し、世界中に麻薬を拡散しているメキシコの麻薬組織シナロア・カルテルとのつながりを確認した。