エクアドル政府、カナダDPM社による金鉱開発プロジェクト取り消し
エクアドルでは近年、金の生産が重要な経済活動の一つとなっている。
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エクアドル政府は4日、カナダの鉱山会社DPMメタルに付与していた環境許可を取り消したと発表した。同社はこのライセンスに基づき、ロマ・ラルガ金鉱開発プロジェクトを進めていた。
ロマ・ラルガがあるアズアイ県の活動家や地方当局者たちは、このプロジェクトに深刻な懸念を表明してきた。
活動家たちはこのプロジェクトが市内の貯水池に影響を与え、地域社会に重大な健康リスクをもたらすと主張している。
環境省は声明で、「この決定は地域の飲料水と灌漑システムを担当する当局が提出した技術報告書に基づくものである」と述べた。
また同省は「政府は自然の権利、水源の防衛、そして予防原則に基づく地元住民の健康と福祉保護へのコミットメントを再確認する」とした。
DPMメタルはコメントを出していない。
エクアドルでは近年、金の生産が重要な経済活動の一つとなっている。かつては中小規模の鉱山による採掘が中心であったが、近年は外国資本の参入や大型鉱山プロジェクトの開発により、金の産出量が大きく増加している。2つの大型金鉱山では政府の支援を受け、合法的な採掘が行われている。一方で、違法採掘も深刻な問題となっており、環境破壊や犯罪との結びつきが指摘されている。政府は鉱業による経済発展を推進する一方で、環境保護や地域社会との調和を求める政策も導入。今後、金の生産はさらに拡大すると見られており、同国の輸出収入や雇用創出において重要な役割を果たしていくと考えられる。