◎政府は先週末、デモを率いた先住民族連合と和解した。
エクアドル大統領府は5日、ラソ(Guillermo Lasso)大統領が閣僚4人の辞表を受理したと発表した。
地元メディアによると、後任は数日中に発表される予定。
4人は2週間以上続いた抗議デモで少なくとも8人が死亡し、国の基幹産業に大きな影響が出たことなどを受け、辞意を表明した。
燃料価格の高騰などに抗議するデモは暴動に発展した。デモ隊は首都キトにつながる幹線道路を封鎖し、輸送を妨害した。
一部の人権団体は、治安部隊がデモを取り締まるために過剰な力を使用したと懸念を表明している。
政府は先週末、デモを率いた先住民族連合と和解した。
政府報道官は4日に放送された地元メディアのインタビューの中で内閣改造を示唆し、野党に配慮する姿勢を見せていた。
野党は先月、ラソ氏の不信任決議案を提出したが、与党の反対多数で否決されていた。
政府報道官はラソ氏の不信任決議案が否決されたことについて、「有権者は選挙で選ばれた指導者による政治を望んでいる」としながらも、「今回のデモで、多くの有権者がラソ大統領により多くのことを求めていることが分かった」とした。
辞意を表明した4閣僚はSNSなどに声明を投稿。「国に奉仕できたことを誇りに思う」などと述べた。
政府は先住民族連合の要求を受け、「ガソリン価格の引き下げ」「石油探査地域の制限」「保護区、国立公園、水源地での採掘活動の禁止」などを実施することに合意した。
政府は90日以内に連合の要求に対する解決策を提示する予定。