◎大統領選の有力候補であったビジャビセンシオ氏は昨年8月9日に射殺された。
2024年1月8日/エクアドル、港湾都市グアヤキルの刑務所前(Getty Images)

エクアドルの裁判所で25日、昨年の大統領候補殺害に関与した被告5人の裁判が始まった。

大統領選の有力候補であったビジャビセンシオ(Fernando Villavicencio)氏は昨年8月9日に射殺された。

検察は麻薬密売組織ロス・ロボスのリーダー、カルロス(Carlos Angulo)被告が犯行を指揮したと主張している。同組織の幹部とされる男は候補を殺害した実行犯に車、銃器、現金を提供した罪に問われている。

地元メディアによると、5人は禁固22~26年の実刑判決を受ける可能性がある。

実行犯は捕まっておらず、警察と陸軍が行方を追っている。

ビジャビセンシオ氏は選挙集会を開いた首都キトの学校を出たところでオートバイに乗った武装集団に殺害された。

ビジャビセンシオ氏は公約のひとつに汚職を厳しく取り締まり、当選したらギャングと政治家のつながりを断つと公言していた。

エクアドルの治安はこの半年で急速に悪化。南西部グアヤキルでは今年1月、メキシコの麻薬組織「シナロアカルテル(Sinaloa Cartel)」と同盟関係にある麻薬ギャング「ロス・チョネロス」のリーダー「マシアス(Adolfo Macías)受刑者」が刑務所から脱獄した。

ノボア(Daniel Noboa)大統領はこの事態を受け、国家非常事態を宣言し、陸軍と警察に容疑者を確保するよう命じた。

グアヤキルなどの殺人多発地帯では夜間外出禁止令が発令されている。

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