エクアドルで反政府デモ激化、ノボア大統領に試練
政府は全国10州に非常事態宣言を発令中。燃料補助金の廃止に乗じて、反体制派やギャングが暴動を企てていると非難している。
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南米エクアドルでノボア(Daniel Noboa)大統領の政策に抗議するデモが続いている。
政府は全国10州に非常事態宣言を発令中。燃料補助金の廃止に乗じて、反体制派やギャングが暴動を企てていると非難している。
ノボア氏は9月12日にディーゼル燃料に対する補助金廃止を指示。その後、これに反対する先住民族グループなどがデモを開始した。
北部地域のデモは9日で18日目の突入。対話の兆しが見えない中、これまでに抗議者1人が死亡、多数の抗議者と警察官が負傷し、100人以上が逮捕された。
一部の専門家はノボア氏が右傾化し、対話の姿勢が欠けていると指摘。一方で、一部の過激な先住民族や左派勢力が武力による政権転覆を企て、混乱に拍車をかけていると懸念を示している。
政府は8日、ノボア氏を乗せた車に石を投げつけたとして、5人の容疑者が暗殺未遂で逮捕されたと明らかにした。
事件はキト郊外の町で7日に発生。ソーシャルメディアで共有された動画には、ノボア氏を乗せた車に石やコンクリート片を投げつけるデモ参加者の姿が映っていた。ノボア氏にケガはなかった。
政府はこれを暗殺未遂と非難。5000人の兵士を投入し、暴力的なデモを取り締まると警告した。
しかし、先住民族グループは政府の主張を否定。抗議デモは平和的に行われており、投石攻撃は「政府の自作自演」と主張した。