▽一般家庭は計画停電から解放された。
南米エクアドルの計画停電が終了し、多くの市民がクリスマスの準備を進めている。
ノボア(Daniel Noboa)大統領は先週、3カ月ほど続いた計画停電の終了を発表。1日最大14時間止まったこともあった。
地元メディアによると、12月20日に通常の電力供給体制に戻ったという。
しかし、国内最大の鉱山、大手企業、セメント工場、製鉄所の一部にクリスマスはやってきそうにない。
これらの企業は12月最後の2週間も引き続き電力供給が制限される。
政府は過去数十年で最悪の干ばつが電力供給に壊滅的な影響を与えていると説明してきた。
エクアドルは国内で消費する電力の70%を水力発電で賄っている。
企業に対する制限は経済の先行きを曇らせている。最大都市グアヤキルの商工会議所によると、国内企業はこの計画停電によって毎週推定7億ドルの損失を被ってきたという。
一部のアナリストは12月20日から始まった企業向けの「電力配給制度」について、ノボア氏が国の乏しい電力供給を政治的目的のために利用しているのではないかと疑っている。
エクアドルでは来年2月に大統領選挙が行われる予定だ。右派のノボア氏は電力危機の解決と深刻化する麻薬問題への取り組みを公約に掲げ、再選を目指している。