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エクアドル26年3月殺人件数28%減、治安対策が一定の効果


エクアドルでは近年、麻薬カルテルやギャングの抗争激化により治安が急速に悪化。政府はこれを受け、強硬な対策を進めてきた。
エクアドルの警察官(Getty Images)

南米エクアドル政府は4月1日、先月の殺人件数が前年同月比で28%減少したと発表した。政府はこの改善について、沿岸部を中心に実施した夜間外出禁止令や軍主導の治安対策が一定の効果を上げた結果だと説明している。

エクアドルでは近年、麻薬カルテルやギャングの抗争激化により治安が急速に悪化。政府はこれを受け、強硬な対策を進めてきた。26年3月には西部グアヤス州など複数の沿岸州で午後11時から午前5時までの夜間外出禁止令が導入され、軍と警察合わせて数万人規模が動員された。こうした措置は麻薬の主要輸送ルートとなっている地域での犯罪組織の活動を抑え込むことを目的としていた。

政府によると、こうした軍事作戦や治安強化策の結果、3月の殺人発生件数は大きく減少した。特に、重点的に取り締まりが行われた地域では暴力事件の減少が確認され、当局は「犯罪組織に対する圧力が成果を上げている」と強調している。

一方で、専門家や一部報道は今回の減少が一時的なものである可能性も指摘している。大規模な取り締まりによって犯罪組織が分裂し、かえって小規模グループ同士の抗争が激化する傾向が確認されている。実際、2025年には殺人件数が過去最多を大幅に更新するなど、治安情勢は依然として不安定である。

また、夜間外出禁止令についても評価は分かれている。一定の抑止効果があったとの見方がある一方で、犯罪が昼間にシフトしたり、別の地域へ拡散したりする「移動効果」が起きているとの指摘もある。さらに、数千人規模の拘束者の多くが単なる違反者で、組織犯罪への直接的打撃は限定的だったとする批判も出ている。

エクアドルは近年、コカイン輸送の中継地として重要性を増し、国内外の犯罪組織が流入したことで暴力が急増した。政府は国家非常事態の宣言や軍の投入など強硬策を打ち出しているが、治安回復にはなお時間がかかるとの見方が強い。

今回の殺人件数の減少は、こうした政策の短期的成果を示すものといえるが、持続的な改善につながるかどうかは不透明である。今後は、軍事的対応に加え、貧困対策や司法制度の強化など、より包括的な治安対策が求められる局面に入っている。

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