ブラジル・ギャング掃討戦、死者119人に、81人逮捕
この摘発は28日に行われ、警察官と軍兵士約2500人が参加。ブラジル最大の犯罪組織であるPCC(首都第一コマンド)とCV(赤コマンド)の拠点を摘発した。
.jpg)
ブラジル・リオデジャネイロで行われた警察と軍による大規模なギャング掃討作戦について、当局は29日、これまでに119人の死亡を確認したと明らかにした。
この摘発は28日に行われ、警察官と軍兵士約2500人が参加。ブラジル最大の犯罪組織であるPCC(首都第一コマンド)とCV(赤コマンド)の拠点を摘発した。
治安部隊はスラム街がある市内の2地区を捜索。複数の隠れ家に押し入り、複数カ所で銃撃戦が発生。警察官4人が死亡し、81人が逮捕された。
リオ州知事はX(旧ツイッター)への投稿でこの摘発を称賛。多くの容疑者が「無力化」されたと述べている。
地元の人権団体は当局による過剰な武力行使を非難し、調査を要求した。
PCCは最大都市サンパウロの刑務所で1993年に設立され、麻薬密売、銀行強盗、窃盗などで利益を上げ、ブラジル最大の犯罪組織になった。構成員は2万人以上と推定され、うち6000人が刑務所に収容されているとみられる。
米政府はPCCとCVを国際テロリストに指定するようブラジル政府に求めている。
リオ警察の本部長は29日の記者会見で、「森林地帯で新たに約50人の遺体を収容した」と語った。
それによると、構成員たちは治安部隊との交戦時に迷彩服を着用していたが、地元住民が遺体から衣服や装備品を取り外し、証拠隠滅を図ったという。
本部長は「容疑者たちは迷彩服、防弾チョッキ、武器を装備していたが、ギャングの構成員たちがこれらの装備品を奪い、逃走した」と説明した。
当局は93丁のライフル銃と500キログラム以上の麻薬を押収したと報告している。
