◎南米の亡命希望者(主にベネズエラ人)はダリエン地峡を使って陸路で中米に入り、米国南西部の国境を目指す。
今年、パナマとコロンビアの間にある危険な密林地帯「ダリエン地峡(Darien Gap)」を横断した移民の数が25万人近くに達し、昨年1年間を上回った。パナマ政府が1日、明らかにした。
それによると、ダリエン地峡の今年1~7月末の通過者は確認できているだけで24万人8901人に達したという。そのうち約21%が子供であった。
国連はこのペースが続けば、通過者は年末までに40万人に到達すると予想している。
専門家によると、広大なダリエン地峡で活動する人身売買組織やギャングを取り締まることは極めて難しいという。これらの組織は土地勘に優れ、数十あるとされるルートを自由に行き来できるようだ。
南米の亡命希望者(主にベネズエラ人)はダリエン地峡を使って陸路で中米に入り、米国南西部の国境を目指す。
アフリカ・中東・アジアの一部の移民もダリエン地峡を利用するために南米を訪れる。
米国・パナマ・コロンビアは今年4月の共同声明で、「危険なルートを進もうとする移民・難民のために、新たな合法的かつ柔軟な経路を開拓する」と表明した。
3カ国はコロンビアとパナマ国境コミュニティにおける貧困対策と雇用創出に投資するとしている。この地域で雇用を創出できれば、米国への移住を希望する人は減るかもしれない。