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ブラジル政府「COP30関連イベントは安全」ギャング摘発で懸念高まる

COP30は11月10日から21日まで、北部パラ州ベレン開催される。
2025年10月28日/ブラジル、リオデジャネイロ郊外のスラム街(AP通信)

ブラジル政府は30日、来月のCOP30(国連気候変動枠組み条約第30回締約国会議)に関連するイベントは安全最優先で実施されると強調した。

COP30は11月10日から21日まで、北部パラ州ベレン開催される。

ベレン、リオデジャネイロ、サンパウロでCOP30に関連するイベントの準備が進む中、リオデジャネイロで10月28日に警察と軍による大規模なギャング掃討作戦が行われ、121人が死亡、81人が逮捕された。

国連のグテレス(Antonio Guterres)事務総長はこの取り締まりを受け、ブラジル政府に対し、迅速な調査の実施と、国際人権法・基準に基づいて行動するよう要請した。

この摘発には警察官と軍兵士約2500人が参加。ブラジル最大の犯罪組織であるPCC(首都第一コマンド)とCV(赤コマンド)の拠点を摘発した。

リオ州知事と市長はこの摘発について、「犯罪組織に対する取り締まりの一環であり、リオ、サンパウロ、ベレンの3都市で開催されるCOP関連行事とは無関係」と強調している。連邦警察は28日、ベレンで警備訓練を実施した。

PCCは最大都市サンパウロの刑務所で1993年に設立され、麻薬密売、銀行強盗、窃盗などで利益を上げ、ブラジル最大の犯罪組織になった。構成員は2万人以上と推定され、うち6000人が刑務所に収容されているとみられる。

米政府はPCCとCVを国際テロリストに指定するようブラジル政府に求めている。

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