◎サンホセ号は1708年、英艦隊の攻撃を受け、数十億ドル相当の金銀財宝と共に沈没した。
コロンビア政府は21日、1708年に沈没したスペイン海軍のガレオン船「サンホセ号」を引き上げると発表した。
サンホセ号は英艦隊の攻撃を受け、数十億ドル相当の金銀財宝と共に沈没した。
このお宝は「聖杯」「エルドラドの秘宝」などと呼ばれ、考古学的にも経済的にも重要であり、物議を醸している。
大統領府の報道官は声明で、「最初のサルベージは来年4~5月の間に行われるだろう」と述べた。
ペトロ(Gustavo Petro)大統領は閣議後の記者会見で、「これは考古学の問題だ」と述べ、コロンビア政府がお宝を独り占めするのではないかという国際機関の懸念を一蹴した。「お宝ではありません。これは考古学的な発見であり...」
コロンビアのSNSユーザーは「お宝ゲットだぜ」「エルドラドの地図を確保せよ」「伝説の超古代海底都市アトランティスはどこ?」などと投稿している。
この船にはスペイン植民地時代の金貨や銀貨、エメラルド、その他貴重なお宝が多数積まれているとみられる。
コロンビア政府は2018年、1980年代の協定に基づく引き揚げ権の一部を主張する民間企業との係争の末、お宝調査計画を断念した。
ユネスコは同年、コロンビア政府に対し、サンホセ号を商業的に利用しないよう求めた。
ユネスコは当時の書簡で次のように述べている。「サンホセ号を歴史的価値ではなく商業目的で回収することは、重要な遺産を失い、取り返しのつかない損失を招く恐れがあります」