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▽カタトゥンボの交戦地帯には無数の地雷やIED(即席爆発装置)が仕掛けられているため、陸軍でも簡単に近づくことはできない。
コロンビア陸軍の兵士(Getty Images)

コロンビア北部カタトゥンボで同国最大の左翼ゲリラ「民族解放軍(ELN)」とコロンビア革命軍(FARC)の分派である左翼ゲリラ「FARC-EMC」との戦闘が激化し、2万人近くが避難を余儀なくされている。

この戦闘により、過去1週間で少なくとも80人が死亡、2万人近くが避難を余儀なくされ、うち約1000人がベネズエラに逃れたと伝えられている。

ペトロ(Gustavo Petro)大統領は20日、ELNとの和平交渉が決裂したと発表。「ELNは戦争への道を選んだ」と非難した。

戦闘が激化した結果、ベネズエラ国境に近い多くの集落がゴーストタウン化した。

国連によると、カタトゥンボでは最近、ELNとFARC-EMC以外のギャングや武装勢力も活発に活動するようになり、無法地帯になっているという。

ベネズエラ国境沿いの町の自治会長は22日、AP通信の取材に対し、「銃撃戦があちこちで発生している」と語った。この町の住民はほぼ全員、ベネズエラに避難した。

ELNは1960年代に学生、労働組合、神父らによって結成され、キューバ革命からインスピレーションを得たとされる。構成員数は約6000人と推定され、ベネズエラでも活動し、金鉱山での違法採掘、麻薬密売、誘拐などで利益を上げている。

ELNはカタトゥンボの複数カ所でFARC-EMCと交戦中とみられる。両組織は何年も前からコカの葉の主要生産地であるカタトゥンボの支配権をめぐって争ってきた。

カタトゥンボの交戦地帯には無数の地雷やIED(即席爆発装置)が仕掛けられているため、陸軍でも簡単に近づくことはできない。

カタトゥンボの人口は約30万人。コロンビアにおけるコカ栽培の15%を占めている。

ELNとFARC-EMCはこの地域と麻薬密売ルートの支配権をめぐって長年争ってきたが、最近は休戦していた。

しかし、ELNは先週、一部の市民がFARC-EMCと協力してコカを密売していると主張し、攻撃を開始。紛争に発展した。

ELNはFARC-EMCの戦闘員だけでなく、FARC-EMC派の住民も処刑しているとされる。

ロイター通信によると、カタトゥンボの少なくとも5つの地域で死者が確認され、そのうち少なくとも60人がFARC-EMCの戦闘員や関係者とみられる。

コロンビア内戦の犠牲者は45万人以上と推定されており、その大半が1985年~2018年の戦闘で死亡したとされる。

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