コロンビア議会選、左派vs右派、5月の大統領選にも影響
今回の選挙では上院102議席、下院183議席の計285議席が争われ、3000人以上が立候補した。
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南米コロンビアで8日、議会選挙が行われた。この選挙では新議会の構成が決まるとともに、5月に予定されている大統領選の主要候補者が絞り込まれる。
今回の選挙では上院102議席、下院183議席の計285議席が争われ、3000人以上が立候補した。投票資格を持つ有権者は約4120万人、全土で投票が行われた。多くの政党や政治勢力が競い合うため、新議会も分裂した構成になる可能性が高く、次期大統領は連立を組んで政権を運営する必要がある。
今回は議会選挙に加え、右派・中道・左派の三つの政治ブロックがそれぞれ大統領候補を選ぶ予備選も実施された。予備選で選ばれた候補者は5月31日に予定されている大統領選挙の第1回投票に挑むことになる。
ただし、世論調査で支持率が高い有力候補は今回の予備選に参加していない。左派ではイバン・セペダ(Iván Cepeda Castro)上院議員、右派はアベラルド・デ・ラ・エスプリエラ(Abelardo de la Espriella)氏などが本選への出馬を表明し、予備選の結果だけでは大統領選の行方は決まらないとみられている。
コロンビアでは2022年に左派のペトロ(Gustavo Petro)大統領が就任し、同国初の左派政権が誕生した。しかし、憲法により大統領の連続再選は禁止されており、ペトロ氏は今回の選挙には出馬できない。次期大統領をめぐる争いは、ペトロ政権の政策を継続する勢力と、それに対抗する保守勢力との対立が軸になるとみられている。
ペトロ政権の下では、年金制度改革や労働改革などの政策は議会で承認された一方、医療制度改革や税制改革などは否決されるなど、議会との対立が続いてきた。今回の議会選挙の結果は次期政権が改革を進められるかどうかを左右する重要な要素となる。
選挙は政治暴力への警戒が強まる中で行われた。コロンビアでは内戦の影響で地方に多くの武装勢力・ゲリラが残存し、選挙妨害や有権者への圧力が懸念されている。このため政府は全国に約12万6000人の警察官や軍兵士を配置し、投票所の警備を強化した。
また、隣国ベネズエラとの国境では、投票のために不法入国しようとした約2400人が拘束されるなど、選挙を巡る混乱も報告された。政府は選挙期間中に国境を一時的に閉鎖し、不正投票の防止に努めている。
さらに、選挙の透明性を巡る議論も起きている。ペトロ氏は2022年の選挙で票の再集計後に結果が変わったことを挙げ、集計ソフトの信頼性に疑問を示している。一方、選挙当局はシステムの安全性を強調し、EUも選挙監視団を派遣して投票の公正性を監視している。
今回の議会選挙と候補者選出の結果は、5月の大統領選挙の構図を大きく左右するとみられる。分裂した政治勢力の中でどの陣営が主導権を握るのか、コロンビアの政治情勢は大きな転換点を迎えている。
