コロンビア・ウリベ上院議員死去、39歳、選挙活動中に銃撃

ウリベ氏は6月7日、首都ボゴタ市内での選挙活動中に銃撃され、頭に2発、膝に1発の銃弾を浴びた。
南米コロンビア、ミゲル・ウリベ上院議員(Getty Images/AFP通信)

頭部を撃たれ意識不明の重体となっていたコロンビアのミゲル・ウリベ(Miguel Uribe、39歳)上院議員が亡くなった。同氏の妻が11日、明らかにした。

ウリベ氏は6月7日、首都ボゴタ市内での選挙活動中に銃撃され、頭に2発、膝に1発の銃弾を浴びた。

ウリベ氏の治療を担当していたサンタフェ財団クリニックは9日の声明で、「神経系での出血により、緊急の神経外科手術を必要としている」と明らかにしていた。

地元テレビ局によると、ミゲル氏は11日早朝に遺棄を引きとったという。

ペトロ(Gustavo Petro)大統領はSNSに声明を投稿。ウリベ氏と遺族に哀悼の意を表した。

銃撃に関与した6人が起訴された一方、捜査に協力していた未成年者が拘置所から脱走している。

起訴された人物の中には首謀者に近いとされる男も含まれている。地元メディアは警察筋の話しとして、この男は麻薬カルテルの指示を受けてウリベ氏の暗殺を計画し、実行犯の少年(15歳)に拳銃を渡したと伝えている。

この少年は警察の取り調べに対し、麻薬カルテルの指示を受け発砲したと供述したとされる。

ウリベ氏は野党・民主中道党所属。来年の大統領選への出馬を表明していた。

22年に就任したペトロ氏は内戦終結に向け、左翼ゲリラとの和平交渉をまとめ、平和をもたらすと誓ったが、治安は改善するどころか悪化しているように見える。

ウリベ氏はペトロ政権の安全保障戦略、60年に及ぶ内戦を終結させるための和平交渉が失敗に終わったと批判する右派議員のひとりであった。

議会上院の多数派である右派はペトロ氏の戦略が逆効果を招いたと主張している。

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