◎ELNは1960年代に学生、労働組合、神父らによって結成され、キューバ革命からインスピレーションを得たとされる。
コロンビアの左翼ゲリラ「民族解放軍(ELN)」の戦闘員(Getty Images)

コロンビア政府と同国最大の左翼ゲリラ「民族解放軍(ELN)」が2日、キューバで和平交渉を再開した。

元左翼ゲリラのペトロ(Gustavo Petro)大統領は昨年8月の就任後まもなく、コロンビア内戦を終結させるためにELNとの和平を目指すと宣言。11月に交渉をスタートさせた。

キューバ共産党は2日、コロンビア政府とELNの代表団を首都ハバナに迎えたと声明を発表。双方の代表が会談するのはこれで3度目。

ELNの交渉団はツイッターに声明を投稿。「ELNは和平達成に向けた変革に取り組んでいる」と述べ、今回の会談を「内戦終結に向けた歴史的な一歩」と呼んだ。

AP通信によると、今回の会談には1990年代から2021年までELNを率いたバウティスタ(Nicolás Rodríguez Bautista)氏も参加したという。バウティスタ氏は健康上の理由でELNの代表を退いていた。

コロンビア議会の上院議員2人も交渉に参加したと伝えられている。

ELNは1960年代に学生、労働組合、神父らによって結成され、キューバ革命からインスピレーションを得たとされる。構成員数は2500~4000人と推定され、ベネズエラでも活動し、金鉱山での違法採掘や麻薬密売で利益を上げている。

政府は2016年にコロンビア革命軍(FARC)と和平協定を結んだが、一部地域、特にベネズエラ国境の広い範囲は現在もELNや麻薬カルテルの支配下に置かれている。

ペトロ氏はELNとの和平交渉について、「この国に完全な平和をもたらす計画の要である」と述べている。

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