◎コロンビア内戦の犠牲者は45万人以上と推定されており、その大半が1985年~2018年の戦闘で死亡した。
コロンビアのペトロ(Gustavo Petro)大統領は18日、コロンビア革命軍(FARC)から分離したゲリラとの和平交渉を開始したと報告した。
元左翼ゲリラのペトロ氏はFARCと2016年に結んだ和平協定の完全な履行と、協定を拒否する反体制派とも対話で完全な和平を確立すると公約している。
ペトロ氏は自身のツイッターアカウントに声明と写真を投稿。「対話が始まった」と報告した。
AP通信などによると、政府報道官は交渉の詳細を明らかにしなかったという。ペトロ氏も詳細には触れていない。
ペトロ氏が投稿した写真の背景には、FARCの一派である武装ゲリラJSBFのバナーが掲げられている。
左翼ゲリラ「民族解放軍(ELN)」とJSBFはベネズエラ国内でも猛威を振るっており、この数カ月でベネズエラ軍の部隊長数人を殺害している。
コロンビア西部で今月初めに発生した爆弾テロでは警察官少なくとも8人が死亡した。国営テレビによると、何者かが車両に爆発物を投げつけたという。警察は捜査を進めているものとみられるが、容疑者は逮捕されていないようだ。
アルジャジーラは警察筋の話を引用し、「このテロ攻撃にはFARCから分離したゲリラが関与している」と報じたが、JSBFは犯行声明を出しておらず、警察も捜査の詳細を明らかにしていない。
ペトロ氏は強力なELNとの協議を再開し、それを拒否する元FARC戦闘員に2016年の和平協定を遵守するよう求めるとしている。
前任のドゥケ(Ivan Duque)前大統領は首都ボゴタの警察学校がELNに爆破されたことを受け、ELNとの和平交渉を打ち切った。この攻撃では士官候補生22人が死亡している。
JSBFはドゥケ氏が提案した和平協定を拒否している。報道によると、JSBFの戦闘員は200~300人ほど。ELNを含む反体制派の戦闘員は約2400人と推定されている。
反体制派はベネズエラ国内でも活動し、部隊長や司令官数人を殺害している。一部の反体制派は麻薬カルテルと連携したり、自ら麻薬を密売して利益を上げるなどして銃火器を購入しているとみられる。
コロンビア内戦の犠牲者は45万人以上と推定されており、その大半が1985年~2018年の戦闘で死亡した。
Comienza un dialogo. pic.twitter.com/dwDeGulOo2
— Gustavo Petro (@petrogustavo) September 18, 2022