コロンビア最高裁がウリベ元大統領の自宅軟禁令を解除、上告審確定まで
ウリベ氏は2002年から2010年まで大統領を、現在は上院議員を務めている。
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コロンビアの最高裁判所は19日、証人買収と収賄の罪で有罪判決を受けたウリベ(Álvaro Uribe)元大統領に対する自宅軟禁命令を解除するよう命じた。
首都ボゴタの地方裁判所は今月初め、証人買収と収賄の罪でウリベ氏に12年の自宅軟禁を言い渡した。
ウリベ氏は10年以上前、当時の野党議員に圧力をかけるよう準軍事組織に命じ、同議員と準軍事組織の創設を結び付けたとされる。
この議員は逮捕も起訴もされず、検察はその後、ウリベ氏が対立候補を貶めるために証人を買収したと告発。刑事捜査が始まった。
ウリベ氏は2002年から2010年まで大統領を、現在は上院議員を務めている。
ウリベ氏は2020年にこの事件で約2カ月間取り締まりを受けた際、「事実無根」と反論。「検察が政治的な理由で捜査を進めている」と主張していた。
証人買収で有罪となった場合は禁固12年以下。収賄罪は8年以下に処される可能性があった。
ウリベ氏はこの判決後、改めて容疑を否認し、最高裁に上告した。
最高裁は10月中旬までに判決を下す必要がある。
この事件はコロンビアを揺るがし、米国の保守派を含むウリベ氏の同盟者が猛反発。ペトロ政権に圧力をかけ、国の分断に拍車をかける事態となった。
最高裁は19日、ウリベ氏の弁護団が提出した自宅軟禁からの解放を求める仮処分申請を承認した。
弁護団は自宅軟禁令がウリベ氏の適正手続きの権利を侵害していると主張した。
検察はウリベ氏が外国勢力の力を借りて国外に逃亡する可能性があるとして、最高裁に軟禁令を解除しないよう求めていた。