◎イスラエルは国内で消費する石炭の50%以上をコロンビアから輸入しており、その多くが石炭火力発電所向けである。
コロンビアのペトロ(Gustavo Petro)大統領は8日、ガザ紛争を理由にイスラエルへの石炭輸出を停止すると発表した。
ペトロ氏はX(旧ツイッター)に声明を投稿。「ガザでの大量虐殺が終われば、石炭輸出を再開する」と書き込んだ。
またペトロ氏はイスラエルが国際司法裁判所(ICJ)の最近の命令に従い、ガザから部隊を撤退させた場合にのみ、石炭の輸出を再開するという政令を概説した。
コロンビア政府の統計によると、昨年1~8月のイスラエルへの石炭輸出は約3億2000万ドル。昨年全体の輸出額は90億ドルであり、イスラエルが占める割合は5%未満となっている。
一方、イスラエルは国内で消費する石炭の50%以上をコロンビアから輸入しており、その多くが石炭火力発電所向けである。
22年の選挙で勝利し、同国初の左派大統領となった元左翼ゲリラのペトロ氏は先月初めにイスラエルとの外交関係を断ち、ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相を「虐殺者」と非難した。
コロンビアは麻薬カルテルや反政府勢力と戦うためにイスラエル製の戦闘機や兵器を多数購入。2020年には自由貿易協定を結んでいる。