コロンビア・ウリベ上院議員の緊急手術終了、意識戻らず
ウリベ氏は7日、首都ボゴタ市内での選挙活動中に銃撃され、頭に2発、膝に1発の銃弾を浴びた。
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頭部を撃たれ意識不明の重体になっているコロンビアのミゲル・ウリベ(Miguel Uribe)上院議員について、主治医は16日午後、6時間を超える緊急手術が無事終了したと明らかにした。
ウリベ氏は7日、首都ボゴタ市内での選挙活動中に銃撃され、頭に2発、膝に1発の銃弾を浴びた。
起訴された15歳の少年は麻薬組織の指示を受け発砲したと供述している。
ボゴタの病院は16日、急性脳内出血が確認されたとして、神経外科手術を受けるためにウリベ氏を別の国立病院に移したと明らかにした。
主治医は16日午後の声明で、「緊急手術は無事終了したものの、容体は依然として極めて深刻である」と述べた。
今回の手術はウリベ氏が銃撃を受けて以来、3度目の手術となった。
ウリベ氏の妻は手術後、病院前に集まった支持者に謝意を表明した。
政府はこの事件にコロンビア革命軍(FARC)から分離した左翼ゲリラ「FARC-EMC」が関与したと主張するも、その証拠は示していない。
ボゴタを含む主要都市では15日、ウリベ氏と連帯する集会が開かれ、数万人が参加した。
警察は15歳の少年の他に成人の男女も逮捕・起訴している。
ウリベ氏は野党・民主中道党に属し、来年予定されている大統領選への出馬を表明していた。
22年に就任したペトロ(Gustavo Petro)大統領は内戦終結に向け、左翼ゲリラとの和平交渉をまとめ、平和をもたらすと誓ったが、治安は改善するどころか悪化しているように見える。
ウリベ氏はペトロ政権の安全保障戦略、60年に及ぶ内戦を終結させるための和平交渉が失敗に終わったと批判する右派議員のひとりであった。
議会上院の多数派である右派はペトロ氏の戦略が逆効果を招いたと主張している。