◎フランソワさんは沿岸警備隊の航空機が上空を通過した時、鏡で合図を送った。
コロンビア海軍は18日、カリブ海で24日間漂流したドミニカ出身の男性を救助したと発表した。
海軍の報道官はAP通信の取材に対し、「沿岸警備隊はフランソワ(Elvis Francois)さんがボートに書き込んだHELP(助けて)という文字を視認し、救助に至った」と説明した。
沿岸警備隊の航空機は北部の沖合を漂うボートを発見し、本部に連絡。近海を航行していたコンテナ船が無線を傍受し、フランソワさんを救助、海軍に引き渡した。
報道官によると、フランソワさんは先月、オランダ領小アンティル諸島の島でボートを修理していた際、潮流によって沖合に流されてしまったという。
報道官はフランソワさんの証言を引用し「携帯で友人に連絡を取ろうとしたが信号が途絶え、ただ助けを待っていた」と説明した。
フランソワさんボートに積んでいたケチャップ、ガーリックパウダー、マギーキューブで飢えを凌ぎ、布を使って雨水を溜めたという。
報道官によると、フランソワさんの体調は良好で、少し痩せているものの、命に別条はないという。
フランソワさんによると、沈没を防ぐために絶えずボートから雨水をかき出し、救難信号を送ろうとしたがうまくいかなかったという。
フランソワさんは沿岸警備隊の航空機が上空を通過した時、鏡で合図を送った。
報道官は「チームはフランソワさんが送った光に気づき、ヘルプと書かれたボートを発見した」と語った。
フランソワさんは「いつしか希望を失い、家族のことも考えたが、沿岸警備隊に感謝している。彼らがいなかったら、私はこの話をしていないでしょう」と述べている。
海軍によると、フランソワさんはメディカルチェックを受け、入国管理局で審査を受けたのち、ドミニカに帰国する予定だという。