SHARE:

コロンビア25年9月インフレ率横ばい=ロイター調査

国家統計局(DANE)は10月7日に公式データを発表する予定だ。
コロンビア、首都ボゴタの市場(ロイター通信)

コロンビアの25年9月の消費者物価指数(CPI)が横ばいで推移したとみられる。

ロイター通信は9月30日、エコノミスト21人のデータを更新し、9月のインフレ率を前月比0.23%増と予想した。8月は0.19%であった。

前年同月比では5.10%増、8月とほぼ同じと予想した。中央銀行の目標値は3%である。

アナリストたちは9月のインフレ率について、住宅賃貸料、公共料金、食品、教育、ホテル・レストランサービスの価格上昇が主な要因と指摘した。

一部のアナリストは公共料金、特にガスの価格が反発すると予想される一方、電気料金は最近の下落傾向に終止符を打つ可能性があると指摘。教育関連品目は下落が予想されるとしている。

国家統計局(DANE)は10月7日に公式データを発表する予定だ。

近年のコロンビア経済はパンデミック後の回復を経て徐々に安定しつつあるが、成長の勢いは弱い。2023年の実質GDP成長率は約0.7%と低調、2024年には1.7%まで回復し、2025年も2〜3%台の成長が見込まれている。

内需、特に個人消費や観光関連の回復が成長を支えているが、住宅や建設などの投資分野は依然として低迷している。

インフレ率は2022〜2023年にかけて高水準(10%前後)に達していたが、2024年には5%台まで低下した。これは中銀の金融引き締め政策の効果によるものだが、依然として目標の3%を上回っている。雇用も改善しており、失業率は2024年末時点で約9.7%、2025年にはさらに低下傾向にある。ただし非正規雇用の割合が高く、労働市場の質的改善は課題として残る。

財政赤字や公的債務の拡大も懸念材料となっており、経済全体としては回復傾向にあるものの、構造的な課題への対応が求められている。

この記事が気に入ったら
フォローしよう
最新情報をお届けします