コロンビアELN、米軍撃沈の「麻薬密輸船」とのつながり否定
米海軍は先月初め、外国テロ組織に指定されているベネズエラの麻薬組織トレンデアラグアが運航する麻薬輸送船を空爆し、構成員11人を殺害。その後、さらに少なくとも6隻の麻薬密輸船を爆撃した。
」の戦闘員(Getty-Images)-1.jpg)
コロンビア最大の左翼ゲリラ「民族解放軍(ELN)」は21日、米海軍がカリブ海で撃沈したとされる「麻薬密輸船」への関与を否定した。
ELNはソーシャルメディアに声明を投稿。「我々はカリブ海であれ他の海であれ、麻薬密輸活動に関連する船舶を所有しておらず、今後も所有することはない」と述べた。
ヘグセス(Pete Hegseth)米国防長官は週末、「大量の麻薬」を輸送していた密売船への攻撃を発表した。
ヘグセス氏はこの麻薬密売船について、ELNが関与していると指摘していた。
しかし、コロンビアのペトロ(Gustavo Petro)大統領はこれを否定。麻薬密輸船ではなく、「貧しい家族の所有物」と説明した。
ELNは1960年代に学生、労働組合、神父らによって結成され、キューバ革命からインスピレーションを得たとされる。構成員数は約6000人と推定され、ベネズエラでも活動し、金鉱山での違法採掘、麻薬密売、誘拐などで利益を上げている。
米海軍は先月初め、外国テロ組織に指定されているベネズエラの麻薬組織トレンデアラグアが運航する麻薬輸送船を空爆し、構成員11人を殺害。その後、さらに少なくとも6隻の麻薬密輸船を爆撃した。
米当局は7隻を爆撃した時点で「麻薬テロリスト」32人を殺害したと報告している。6隻目の空爆(潜水艇)では、少なくとも2人の生存者が拘束され、このうち1人はエクアドル人、もう1人はコロンビア人であった。
ペトロ氏はトランプ政権に攻撃を止めるよう求めている。
これに対し、トランプ(Donald Trump)大統領はペトロ氏を「ドラッグディーラー」と呼び、コロンビアに対する関税の引き上げと、同国に対する資金援助の全面停止をほのめかした。